健康に良い空気とは?〜第17回ヘルスケアハッカソン:Indoor Air Qualityを開催しました

ダイキン工業株式会社主催で、「空気の質がどう医療健康に貢献できるか」をテーマにヘルスケアハッカソンを開催しました。できたてホヤホヤの、オープン・イノベーションを目指すテクノロジー・イノベーション・センターにて、栄えある第一回目のハッカソンとなりました。アイデアの数・質はもとより、次に繋がりそうな動きがちらほらでき、やった甲斐があったと感じています。




淀川キリスト教病院産婦人科の柴田綾子先生には、医療現場の課題と、現在医学的に判明していること、議論が分かれているところなどを解説いただきました。さらには質疑応答で出てきた疑問点の論文探しもしていただきました。京都大学の上松弘典先生からは、喘息に対して空気清浄機が有効と言えそうだという研究を紹介いただくとともに、そうはいっても、なにはさておき、まずは禁煙が一番大事ということをご指摘頂きました。(タイムリーに受動喫煙と肺炎の関係についてのJTコメントに対する国立がん研究センターの反論が公表されています)



国立循環器病研究センター臨床工学部の西垣孝行先生 ( http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/feature/15/327441/092500010/?ST=health )には、医療現場の課題の提示だけでなく、実際に共同開発されたプロジェクトの開発話をお話いただきました。西神戸医療センター臨床工学室の加藤博史先生( http://techon.nikkeibp.co.jp/article/FEATURE/20141119/389860/?P=3 )には、「医療現場での感染対策の工夫と課題」をお話いただきました。透析現場での課題と工夫の話から、化学療法現場での課題を検討するチームが出てくるなど、現場の課題の理解からアイデア出しを始めることの大切さが改めて感じられました。


最優秀賞は「おいで!ぴちょんくん」。家庭の空気の質を司ることが多い女性が、家をきれいにしたことをInstagramなどでアピールしやすくするアプリのアイデアでした。女性メンバーが多く、女性視点がとくに良かったです。
他にも、空気の質と健康に関する様々な発表がありました。
■化学療法患者向け院内感染防止空間の提供
加藤先生から、免疫力が低下している透析患者さん向けに院内感染防止をもっと工夫すべきではないかという話題提供がありました。そこにヒントを得て、化学療法患者さん向けのアイデアを検討しました。
■ポータブルぴちょんくん
エアコンは一度設置したら場所を移動させにくいものですが、空気の質を測るセンサーであれば持ち運ぶこともできる、というアイデアです。
■夜中の喘息発作を検知するマスク装着型センサー
自身や家族が喘息持ちであったりといった実体験に基づいたアイデア検討が素晴らしかったです。
■救急待合室での感染症拡大を予防する水際作戦アイデア
インフルエンザの流行期など、病院に病気を貰いに行ってるのではないかと思ったことは誰しもあるかと思います。その防止策を検討しました。
審査ではNTT西日本の中村正敏様、安藝将典様にもご協力いただきありがとうございました。ありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いします!