HH03 on 糖尿病 レポート

早くも第3回目となったヘルスケアハッカソン、今回は会場を東京に戻し、糖尿病をテーマに開催されました。

まずは共感マップを用いて、「糖尿病患者ってこんな人」という現状での認識を皆で共有するというアイスブレイクから入りました。総じて、だらしがなくて自制が効かない、というイメージでした。たしかにそんなイメージですよね。でも、本当にそうなのでしょうか。中野先生からの糖尿病患者の心理的社会的側面に関する講演を聞いて、そのイメージは覆されることになります。

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「糖尿病治療の98%は患者さん自身が治療をする」はじめからどだい無理なカロリー制限を課されて間食をしてしまったり、折角こまめに血糖を測っていったのに「神経質すぎですよ」と言われ、ほどほどにしたら「血糖上がってるじゃないか」と叱られ疲れてしまったという例を聞き、患者さんの気持ちを踏まえた医療サービスの大切さを理解しました。

活発な質疑応答の後、アイデアピッチが15、それを10に絞り込んだ後、チームのリクルートをしました。結局6チームができました。この指とまれ形式のチームづくりは、アイデアを出して人を探す側としてはビクビクするような体験ですが、多くの側面から検討する必要がある医療健康分野の事業においては特に重要な予行演習になると思います。また、これを機に様々な人と交流したり、アイデアの統合がされるなどの良い面もあります。

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最終プレゼン

株式会社ミレニアムパートナーズ代表取締役パートナーの秦充洋氏、株式会社FiNC 代表取締役社長CEOの溝口勇児氏に審査により優秀賞が決まり、参加者の投票も踏まえて特別賞が決まりました。(以下サービス説明は取材して記事にまとめていただいたM-Laboから引用します。)

優勝!DMクエスト「RPG要素でⅠ型糖尿病小児患者の良好なセルフコントロールをめざす」

> Ⅰ型糖尿病の小児患者をターゲットにRPG要素を持ったゲームアプリによって、糖尿病治療の良好なセルフコントロールをめざす。糖尿病の親は治療に対して敏感になってしまいがち。かつ、親もガミガミ言う自分への罪悪感も生まれる。そこで、治療のロードマップをゲームに例えて継続性を保つ。患者会と連携をして、思春期を過ぎた患者がゲームでの仲間やリアルでアドバイスを行うことにより、さらに強化にする考え。

> 審査員からは、世界の糖尿病小児患者は約50万人、日本では概算で約1万人とマーケットは小さい。ニッチな分野なので、コミュニティ機能の充実と小児喘息などの他の疾患と合わせて提供していくのはどうか?という意見も。

特別賞!Metabo Hunter「子供がハンターとなり、メタボ親父の不健康を撲滅する」

> 子供を使ってメタボを解決するサービス。子供がメタボハンターとなり、「お父さんの慎重と体重を入手せよ」「今日の夕食を報告せよ」などのミッションをクリアしていく。ミッションをクリアし、健康クイズに正解するとお小遣いが貰える仕組み。言うことを聞かないメタボな中年男性に、子供から声をかけることで不摂生を追い詰める目的だ。

> 審査員からは、「目の付け所が良い。こいつに言われたら・・・という、痛い所を付いている。」という声の他、性善説で行くのか?ゲーム会社の用に監視体制を付けるのは費用がかかるのでは?と具体的な質問も飛び交った。

プリケア「生活習慣病に対する予防医療のプラットフォーム」

> みんなが大事だと思っている予防医療が進まない原因は「サプライヤーがスケール出来ていない」からと考え「プラットフォーマー」として解決する。

> 既存のサービスは、特定のジャンルに特化している、必要なプログラムを全て個別契約するのは割高、効果があるのか1つ1つではエビデンスが少ない。などの課題がある。そのような既存の事業者が抱えている問題を解決することで、企業や健保の問題を解決するサービス。

TEAM YAMAITACHI(心情を吐露する患者SNSにより情緒的サポートをめざす)

> 「やまいのままにわがままに」をテーマにネフローゼ症候群に罹患経験があるプレゼンターが、自分の気持ちを分かってくれない、苦しい気持ちをわかってほしい、という課題を解決するために作成したサービス。サービスは、①心情を吐露する ②匿名性が担保されている ③同じ病気を抱えている患者同士が繋がれる、という3つのコアバリューからなる。

> 「検査また悪かったー!」「脱出したい!」など心情を吐露する。コメントする際にメッセージでも入力出来るが、ボイスメモを使用しボリュームに応じてコメントの大きさが変化する仕組み。もう1つの機能としてわがまま神社がある。わがまま神社は自分の欲望を吐露すると、拡散するための支援機能と奉納機能(投げ銭)を募集し、そこでのマネタイズをはかる。解決するかどうかはわからないらしい・・・。

> どうしても慢性的な疾患だと長い治療期間を過ごすことになる。それに対してネガティブな想いを持つことも多い。しかし、それをキッカケに誰かと出会ったり、前向きな考えを取り戻す人を増やしたいという想いのこもったサービス。

メタボクエスト「顧客企業の従業員に対してゲームコンテンツで運動を促進する」

> 生活習慣病改善のモチベーションが継続しない。という問題意識を持ち、ターゲットを企業の従業員においた。顧客企業の従業員に対して様々な運動によって得られたポイント貯めるゲームコンテンツ。ゲーム内の成果は賞与や保険料の減額など生々しいインセンティブをつける。いけてないアバターからポイントで格好良くなるという、非金銭的インセンティブも考えている。

> 審査員からは、IngressというGPSを使った歩き回ることで健康にも良いリアルゲームの紹介があり、「あまりに直球すぎるので、少し間接的にすると良いかもしれない」という意見も。また、実際の仕事にも直結するアイデアがあると良い。

Going My Way「やりたいことをシェアすることで、前向きに治療に取り組む」

> 病気になると暗いことを考えがちだ。しかし、やりたいことをシェアすることで、治療にも前向きに向かうことが出来るのではないか?という考えから生まれたサービス。両親や友達からネガティブな発言ではなく、応援のメッセージがくる。医療者からも継続していないことを非難するのではなく、やりたいことに目を向けることでアドバイスしやすくなる。

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株式会社医薬情報ネット
今回のヘルスケアハッカソンは株式会社医薬情報ネットのスポンサーシップに支えられて開催出来ました。ありがとうございました!